コーヒーゼリーうまい

舞台俳優と声優とアイマスがすきな女おたくの独り言

加藤良輔さんについて

加藤良輔さんというひとがいます。主に舞台で活躍されている俳優さんです。今回は彼について少しお話させてください。ひいては少しでもいろんな人が彼について知ってくれたら良いなあなんておもいつつ。
※主観・考察・公式でない指摘など含まれます。かる〜く読んでください

さて、加藤良輔さん(以下良輔さん)の、デビュー作はテニミュです。私が彼を認知したのもテニミュでした。2004年7月、テニミュ聖ルドルフ学院戦、木更津淳役でデビュー。
イケメン俳優登竜門、イケメン舞台などと言われるテニミュですが、当時の良輔さんは、所謂イケメン俳優とはまたちょっと違うというか、愛嬌があって整ってはいるけど、すごくイケメン!ってわけでもない、というか。以下片岡さんのブログからの引用です。

加藤良輔くん、相変わらず体の切れがいい。 毎度も言って彼には申し訳ないけど、 彼にテニスのオーディションで初めて会った時、ほっぺた赤くし髪の毛ボッサボッサ、 話す言葉にも若干地元のなまりがあって、素朴な育ちと敏捷な動きが目につく田舎丸出しだったけど、 一人ぐらいハンサム系ではない少年入れておいた方が他の役者が引き立つのでは、 という僕の提案に上島さんがカラダが動くの入れておきたい、 とやめておいたらというネルケ女帝たち多数派の声を押し切って出演してもらった。 結果、今やこの手の舞台になくてはならない可愛いらしさ漂う運動抜群系のポジション確保している。 人生って面白いですね、期待され頑張るって素晴らしい。

 

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妙に納得してしまったというか。人生なにがあるか分からないもんだなあと。テニミュにとっては(失礼ながら)「イケメンの引き立て役」としてデビューした良輔さんは、今では年に何本も舞台をこなす俳優となったわけです。しかも、なんと今年はブロードウェイミュージカルにアンサンブルで出演されます(やった!)。
良輔さんのすごいところは、それをあまり見せないところかなと思います。ブログはほぼ毎日更新ですが、弱音を吐いたり、攻撃的な言葉を使ったり、後ろ向きなことを全くと言っていいほど、文章として残さないひとで、トークイベントや他の人のお話から、こんなに頑張ってた、とか、実は隠れてやってた、とか、あのときは実はこうだった、というお話をチラッと聞くだけ。舞台を観に行くと「良輔さんこんなことも出来たの!?」というのが、デビュー13年目にしていまだにあります。でもそれは、"出来た"じゃなくて、"出来るように努力した"んだなっていうのを、何年も後のトークイベントで分かったりして。
いつもニコニコしてて、あまり前にグイグイ出るタイプでもないんだと思います。だけど、みえないところで『とんでもないこと』をやっているようなひとなんですよね。多分。
で、やっぱり私はなにより良輔さんの演技が大好きなんですが、良輔の演技の何がすごいって、『キャラクターが存在してる』ことなんです。これこそ良輔さんの『とんでもないこと』だと思っています。そりゃ生身の人間が演じてるんだから存在してるだろっていうのはちょっと違くて、舞台上のキャラクターってあくまでもキャラクターなんですよ。例えば23歳のキャラクターだったら、私たちは23歳の彼(彼女)の行動や発言を観ることしかできないわけです。けれど、良輔さんが演じるキャラクターって、間違いなく、『いる』。ああ、きっとこの人はこういう人間で、子供のころはこういう感じの子で、こういうものが好きで、こういうことが嫌いなんだろうな、っていうのが、全く細かい説明がなくてもお話の中の一挙手一投足で全部伝わってくる。だから、良輔さんの演じたキャラクターってすごく覚えてたり、印象に残っているものが多くて、毎回きっと本人もこういう感じのひとなんだろうな〜ってなって、ブログみたり素のトークをみたりすると全然違ってみたり。それこそ木更津くんでそう思って、柴くんも虎太朗さんもビーマお姉様も、みんな。
例えば、Club SLAZYシリーズのDeepさんって、そこをうまくついたキャラクターで、(ネタバレになりますが、)AWでの3年前のDeepさんをみたとき、めちゃめちゃ衝撃を受けました。多分シリーズ観ていた方は大体そうだと思うんですが、まさかいつもヘラヘラふわふわしてるDeepさんがこんなガツガツした青年だとは!って感じで。それって、良輔さんの演じるSLAZY4までのDeepさんから全く考えられなかったキャラクターの側面で、でももちろんそれが破綻していない。良輔さんの演技から見える、私たちの想像するDeepさんとは真逆の性格で不意を突かれたのに、ちゃんとDeepさんなんですよね。で、AWを観終わったあとにまた、私たちの中でひとりのDeepさんという人間が再構築されている。語彙がないから説明が下手くそなんですけど、それってとってもすごくないですか!?もちろん脚本演出も凄いんですけど、それに違和感を感じさせない良輔さんの演技もとんでもない。しかもFinalのときは、劇中でさらにDeepさんのもっと幼いときのJr.までこなしている。それもやっぱり間違いなく今で観てきたDeepさんなんですよね。けれど良輔さんが他の舞台で別のキャラクターをやっているときは全くDeepさんの鱗片を感じない。当たり前のような気もしますけど、難しいことだと思います。

あと、良輔さんすっごく綺麗な声をしてて、ちょっと高めで特徴的なんですけど、舞台でめちゃめちゃ響くし聴き取りやすい。顔も声もひとつの才能だと思っているので、多人数で喋ってても声だけでわかるっていうのは素晴らしいことだと思うし、何より凄いのはキャラクターや役ごとに声を使い分けてて、その舞台を観ているときは全然違和感がないことです。3つくらいDVDとかで続けて違う役を観たりすると、「えっ!?」ってなる。とんでもないことをさらっとやってしまうなあ…と感嘆します。

私は専門家でも先生でもないですから、難しいことを言ったり、物事をすべて正しく評価することも出来ません。けれど、素人でも良輔さんがとんでもないことをしてるのは分かります。でも良輔さんはそれを驕ったりしないし、後ろ向きなことをたくさんの人がみるようなところでは絶対に言わないんです。う〜〜ん。あまりに人として素晴らしすぎる。
長くなってきましたが、もう少し話させてください。
ダンスの話です。
ダンスは俳優にとって100%必要な技術ではないと思います。でも、やっぱりダンスって観てて華やかでカッコイイし、踊れる人は凄いし、舞台の幅も広がります。良輔さんはダンスがとにかく上手い、というか、ダンスってジャンルも数あるし、身体全体を使って自由に表現するものですから人それぞれクセがあったりもして、一概にどうだとは言えないので、どちらかと言えば良輔さんのダンスが大好きです、かな。これに関しては観てもらってナンボですから、説明してもしょうがないのでは?ともおもうんですけど、言わせてください。良輔さんのダンスは軸がめちゃめちゃしっかりしてる。本当に綺麗でひとつひとつの動きに手を抜かない。だから、映像をスローで観たりすると全部、あ、コレは何をしてるんだな、って分かるんです。ジャンルは大抵ロックだったりヒップホップだったりハウスだったりジャズだったりなんですけど、お手本みたいな、だけど真似のできない、しなやかで品のあるダンス。ターンとか、脚の開く幅とか、指、腕の伸ばし方まで、思わず目がいくような魅せるダンスなんですよね。

ああ、舞台のひとだなあって思います。勿論、舞台以外が出来ない、ということではなく、舞台で凄く輝ける才能や、舞台での魅せ方を知ってるひとって間違いなく居て、良輔さんはそのうちのひとりだって強く思います。加藤良輔さん、キラキラしてるんですよ。20歳のときから33歳になった今でも変わらず。舞台に立つ姿をこんなにも応援したいと思えるのはやっぱり、そういうことなのかなあって思ったりしました。

勿論これ以外にも良輔さんここがすごいぞ話はあるんですけど、(例えば、絶対炎上しないであろうSNSの使い方とか、まったくひとの悪口を言わないところとか、すべてのひとにあまりにも優しすぎて逆に心がないモンスターっていわれた話とか、オシャレだとか、)それはそれぞれで「ええ~~!?りょうちんここがあまりにすごい!!」ってなりましょうね。なった際には私に教えてください。推しが褒められるのだいすきなおたくです。

とにかく加藤良輔さんはすごいぞ。一度でいいので是非舞台に立つその姿を観てください。キラキラしてると思います。そして本人のブログを見てください。ギャップ萌えです。